サイヤ人編で登場したサイヤ人のナッパは、1年間修行をして強くなった天津飯達でも手も足も出ない強さを持っていました。
天津飯の腕をいとも簡単にもぎ取り、ピッコロ達でさえ勝機を失うほどの強さを見せつけていたナッパでしたが、遅れてきた悟空によってあっさりと倒されてしまいます。
この記事では、そんなドラゴンボールの王道展開の魅力などについて考察していきたいと思います。
1年間の修業で強くなっていた天津飯達
悟空とピッコロがラディッツを倒してからの1年間、天津飯達は修業によって強くなっていました。
その強さはラディッツと同じくらいの戦闘力を持つ栽培マンを圧倒してしまうほどです。
(引用:ドラゴンボール18巻/147p)
天津飯達は1年間の修行によりかなりのパワーアップを果たしていましたが、サイヤ人のナッパが絶望を叩きつけることになります。
(引用:ドラゴンボール19巻/8p)
天津飯の腕をもぎ取るナッパの絶望感
気を高めたナッパは天津飯に突撃しパンチを繰り出します。
天津飯はナッパのパンチを腕で受け止めようとしましたが、いとも簡単にあっさりと腕をもぎ取ってしまいました。
(引用:ドラゴンボール19巻/11p)
片腕になってしまった天津飯は空中に逃げます。
すかさずナッパも天津飯を追いかけて空中から天津飯を蹴って、地面に叩きつけます。
(引用:ドラゴンボール19巻/13.14p)
このたった2回の攻撃によって天津飯は戦闘不能になってしまうのです。
また、先にラディッツと同じくらいの強さの栽培マンを圧倒する天津飯達の強さを見せておく事によって、ナッパの強さが更に引き立っています。
天津飯を見捨てるピッコロ
(引用:ドラゴンボール19巻/15p)
ナッパにダウンさせられた天津飯を助けようとしたクリリンでしたが、ピッコロが止めます。
このあとも餃子は自爆攻撃、天津飯は気功砲をナッパに放ちますがノーダメージ。
絶望に叩きつけられたクリリンの叫びがあたりに響きます。
(引用:ドラゴンボール19巻/35p)
また、栽培マン戦のときにはいくらか余裕のあったピッコロでしたが、ナッパの圧倒的な戦闘力の前に完全に勝機を失ってしまいました。
▼ナッパと闘う前。
(引用:ドラゴンボール18巻/143p)
▼ナッパと闘った後
(引用:ドラゴンボール19巻/38p)
ナッパが闘い始めてからピッコロたちが完全に勝機を失い絶望感がただようまでの話数は、なんとたったの2話(第217-218話)です。
このたった2話の間に絶望感をナッパさんは叩きつけてくれました。
ナッパさん流石です。
しかし、これはドラゴンボールの『お約束の展開』に過ぎません。
そう、悪役をブイブイいわせておいて『遅れてきた悟空があっさりと倒してしまう』という展開までの布石なのです。
絶望をひっくり返す孫悟空
(引用:ドラゴンボール19巻/146p)
気持ちいい・・・。そしてかっこいい。
なによりも悟空の強さが引き立ちます。
ピッコロ大魔王編のときもそうでした、天下一武道会で悟空と死闘を繰り広げていた、むちゃんこ強い天津飯を圧倒する力を見せつける『ドラム』。
とにかくめちゃくちゃに強いドラムでしたが、ここで遅れて悟空が登場し、たった一発の蹴りでドラムの顔面をぶっ飛ばします。
(引用:ドラゴンボール13巻/149p)
顔面を吹き飛ばされたドラムは即死。
超神水を飲んでパワーアップした悟空の強さを見せつけることになるのです。
サイヤ人編でもナッパがドラムと同じような役割を果たし、界王星で修行をしてパワーアップした悟空の強さとかっこよさを引き立たせています。
ナッパがピッコロ達相手に無双する強さを見せて絶望感を演出したからこその爽快感がたまりません。
この『遅れてきた悟空がいままで強さを見せつけてきた悪役をあっさりとぶっ倒す』という展開。
王道ですが、とても大好きな展開です。
またこのような展開があるからこそ、読者は敵役の強さに絶望し、悟空の圧倒的な強さと頼もしさやかっこよさ、そこに痺れて憧れてしまうのだと思います。