ドラゴンボールの登場人物で鶴仙流の天津飯は、殺し屋の桃白白に憧れていました。
そのため、天津飯の技や闘い方は桃白白とよく似ているのですが、ある決定的な違いがあります。
この記事では天津飯と桃白白の共通点や、二人の決定的な違いについて考察して見たいと思います。
天津飯と桃白白の共通点
桃白白に憧れている天津飯は桃白白と似たような闘い方をしています。
以下を御覧ください。
(引用:ドラゴンボール8巻/11巻)
以上のように天津飯と桃白白は闘い方が似ているのです。
天津飯は桃白白に憧れていて将来殺し屋になりたかったため、自然と彼の闘い方に近い技を身に着けていたのでしょう。
同じような技を使う天津飯と桃白白ですが、この二人には決定的な違いがあります。
天津飯と桃白白の違い
天津飯と桃白白の違いは『自分と同じ強さか、それ以上の敵と戦った時』に出てきます。
悟空VS桃白白
カリン塔に登りパワーアップした悟空と闘った桃白白でしたが、悟空に全く歯が立ちませんでした。
(引用:ドラゴンボール8巻/112p)
悟空に勝てないと悟った桃白白は、凶器攻撃や爆弾を使って悟空を殺そうとしました。
(引用:ドラゴンボール8巻/102.116p)
桃白白は全く勝ち目のない相手と対峙した時に『卑怯な手』を使って勝とうとしたのです。
そして天津飯も天下一武道会で悟空と闘うことになり、桃白白と同様に悟空の圧倒的な強さを目の当たりにします。
悟空VS天津飯
自分よりも強いかもしれない孫悟空に出会った天津飯。
天下一武道会の決勝で悟空と闘い、かなりの苦戦をしますが天津飯は悟空の強さに『わくわく』してしまいます。
(引用:ドラゴンボール11巻/134p)
ここが天津飯と桃白白の決定的な違いです。
自分よりも強い相手に出会った桃白白は爆弾を使った卑怯な手を使い、天津飯はわくわくしてしまったのです。
この違いによって天津飯は根っからの武道家で、殺し屋には向いていない人物だということが分かるような気がします。
また、天下一武道会の準決勝ではジャッキー・チュン(亀仙人)と天津飯が闘いますが、亀仙人はこの天津飯の本質を見抜いていたのか、試合中に天津飯を説得して道を正そうとしています。
(引用:ドラゴンボール11巻/56p)
そして試合後にも亀仙人は天津飯に『悪人にはなりきれやせん』と話しています。
(引用:ドラゴンボール11巻/71p)
殺し屋になりたくなくなった天津飯
天下一武道会の決勝戦で悟空と闘い、その強さにわくわくしてしまった天津飯は殺し屋へのあこがれがどんどん薄れていきます。
それはなぜなのか、次のチャオズのセリフから考察することができると思います。
(引用:ドラゴンボール11巻/162p)
『天さん はじめて おもいきり闘っている』という餃子のセリフから考えると、いままで天津飯には同じくらいの実力を持つ敵がおらず、闘うことが楽しいと感じたことがなかったのではないでしょうか。
そして天津飯は初めて自分と同じくらいか、それ以上の強さを持った悟空と出会います。
初めて強敵と出会った天津飯はわくわくしてしまい、悟空との試合を楽しんでしまったのでしょう。
悟空と試合をしている天津飯はとても楽しそうです。
(引用:ドラゴンボール11巻/145p)
そして悟空との闘いを楽しんでいるうちに、天津飯は殺し屋になりたかった気持ちが消え失せてしまったのでしょう。
(引用:ドラゴンボール11巻/161p)
亀仙人の読み通り、天津飯は悪人にはなれない人物だったのです。
桃白白との決別
殺し屋になることをやめた天津飯はその後、天下一武道会でサイボーグ化した桃白白と闘うことになります。
天津飯は桃白白よりもはるかに強くなっており、サイボーグ化してパワーアップした桃白白でも歯が立ちません。
(引用:ドラゴンボール15巻/21p)
そして桃白白は腕についている凶器を使って天津飯を攻撃し始めるのです。
(引用:ドラゴンボール15巻/25p)
桃白白のこの行動に完全に失望した天津飯はあっという間に桃白白を倒し、決別します。
強敵との闘いにわくわくしてしまった天津飯は悪人ではない
自分よりも強い強敵に出会った桃白白は凶器を使って攻撃し始めましたが、天津飯は闘いを楽しく感じ『わくわく』してしまいます。
(引用:ドラゴンボール8巻116p/11巻134p)
おそらく桃白白は闘うことで楽しいと思ったことはなく、それよりも卑怯な手を使ってでも相手に勝つ事を優先していました。
それに対して、初めての強敵である悟空と出会った天津飯は闘いを楽しんでしまい、殺し屋になることをやめてしまいます。
天津飯は殺し屋になることを目指して桃白白と同じような闘い方や技を使っていましたが、心や本質は全く桃白白とは相容れない人物で悪人になることはできなかったのでしょう。