パーフェクトセルの攻撃によって命を落とすトランクス。
死亡したトランクスを見ていたベジータは天に向かって叫び、セルに突撃していくのです。
この記事では人造人間編でのベジータの強さの推移や、トランクスへの気持ち、彼が持つプライドについて考察していきたいと思います。
- トランクスをセルに殺されて怒るベジータ
- ベジータのプライドはズタズタになっていたのではないか
- 悟空とも差を広げられてしまったベジータ
- 繰り広げられる悟空とセルの戦いについていけないベジータ
- ベジータの魂の叫びと不意打ち攻撃
- 闘うことをやめる宣言をするベジータ
トランクスをセルに殺されて怒るベジータ
超サイヤ人2に覚醒した悟飯に追い詰められたセルは自分の体を膨らませて自爆しようとしました。
しかしセルの自爆攻撃は悟空の瞬間移動によって失敗に終わります。
自爆して死亡したと思われていたセルでしたが、自爆した時に頭の中にある『核』が無傷で残っていたのです。
(引用:ドラゴンボール35巻/77p)
セルは核がある限り体を再生し続けることができます。
体を再生させたセルは悟空の使っていた瞬間移動を学習し、戦闘力も更にアップさせて地球に戻ってきてしまいました。
煙の舞っているセルゲームの会場で、どこからともなく一筋の光がトランクスの胸を貫きました。
(引用:ドラゴンボール35巻/74p)
この光はセルの攻撃で、この攻撃によってトランクスは命を落としてしまいます。
セルの攻撃によって死亡したトランクスの遺体を震えながら見つめるベジータは、空に向かって叫びセルに突撃していきます。
しかし、ベジータの決死の攻撃も虚しく、復活してパワーアップしたセルの返り討ちにあってしまいます。
ベジータを返り討ちにしたセルは、倒れているベジータに向かって止めを刺そうと追い打ち攻撃を仕掛けましたが悟飯が助けます。
セルの攻撃からベジータを守った悟飯でしたが、かばった腕はセルの攻撃をモロに受けてしまい傷だらけになって使い物にならなくなってしまいました。
ベジータは自分の行動を反省し、なんと悟飯に謝ってしまったのです。
(引用:ドラゴンボール35巻/97p)
ベジータのプライドはズタズタになっていたのではないか
ナメック星から帰ってきたベジータは超サイヤ人になった悟空を超えるために猛特訓を開始します。
しかしベジータはいくらトレーニングをしても超サイヤ人になることはできませんでした。
そしてある日、ベジータは自分の限界に気づき、自身への怒りから超サイヤ人に変身することができるようになったのです。
ベジータは人造人間19号との戦いの中で『喜びにうちふるえた』と語っています。
(引用:ドラゴンボール29巻/89p)
しかし超サイヤ人になって悟空を超えたと思っていたベジータでしたが、女性である人造人間18号に完敗してしまうのです。
(引用:ドラゴンボール30巻/63p)
その後、神様と融合したピッコロやセルが登場するなど、自分よりも強い人物が次から次へと現れてしまいます。
超サイヤ人に変身し自分が最強になったと思っていたベジータでしたが、人造人間に完敗し、ピッコロにまで差を広げられてしまいました。
しかしここで腐るベジータではありません。
『アタマにくるぜ、なあカカロット・・・』ベジータはそう言うと、超サイヤ人を更に超えるための特訓を開始するのです。
(引用:ドラゴンボール31巻/49p)
精神と時の部屋でパワーアップしたベジータ
超サイヤ人を超えるために特訓を開始したベジータの前に心臓病から復帰した悟空が現れ、精神と時の部屋に来るように誘います。
そして精神と時の部屋でベジータは大幅にパワーアップし、第二形態のセルを圧倒するだけの戦闘力を身に着けました。
再び最強の座に返り咲いたと思っていたベジータでしたが、完全体になったセルに手も足も出せずに完敗してしまうのです。
(引用:ドラゴンボール32巻/172p)
せっかく最強になったと思っていたのに完全体セルに負けてしまったベジータでしたが、まだ諦めません。
再び精神と時の部屋に入りトレーニングをして強くなろうとします。
そんなベジータの前に精神と時の部屋で修行を終えた悟空と悟飯が出てきます。
そしてベジータは残酷な現実を突きつけられてしまうのです。
悟空とも差を広げられてしまったベジータ
精神と時の部屋から出てきた悟空はベジータを大幅に超える戦闘力を身に着けていました。
天界からカリン塔に移動した悟空はカリンさまに『自分とセルを比べて欲しい』といって気を高めます。
(引用:ドラゴンボール33巻/85p)
この気を感じ取ったベジータは悟空が自分よりも強いことを気づきます。
(引用:ドラゴンボール33巻/92p)
ベジータは『いつもオレより1歩先をいきやがって・・・』といっていますが、実は悟空はこの時『実力の半分の力』しか出していません。
(引用:ドラゴンボール33巻/89p)
ということは、この時のベジータは悟空の半分くらいの実力しかないことになります。
その後ベジータは悟空を超えるためにセルゲームまで特訓しますが、結局悟空を超えることはできませんでした。
繰り広げられる悟空とセルの戦いについていけないベジータ
セルゲームが始まり、悟空とセルの戦いが始まりました。
悟空とセルの戦いは凄まじくベジータは圧倒されてしまいます。
そしてベジータは悟空を『天才』だと表し、自分の負けを認めてしまうのです。
(引用:ドラゴンボール34巻/87p)
命がけで悟空を超えるため、最強になるために努力をしてきたベジータでしたが待っていたのは残酷な現実。
悟空どころか、女である18号やナメック星人であるピッコロにも抜かされてしまい、更に努力して追い越したと思ったら完全体セルに完敗。
この時点でもベジータのプライドはかなり傷ついていたと思いますが、追い打ちを掛けるようにセルジュニアが現れます。
セルの生み出したセルジュニアは身体は小さいですが、トランクスやベジータでも苦戦してしまうくらいに強かったのです。
(引用:ドラゴンボール34巻/159p)
小さなセルジュニアに苦戦してしまっていたベジータのプライドはズタズタになってしまっていたのではないでしょうか。
そしてトランクスの死がベジータにさらなる追い打ちをかけます。
ベジータの魂の叫びと不意打ち攻撃
(引用:ドラゴンボール35巻/84p)
トランクスを殺されたベジータの叫びがあたりに響きます。
多分ベジータはこの時までトランクスの事を何とも思っていなかったと個人的には思っています。
しかしトランクスの死体を目の当たりにしたベジータは自分でもわけのわからない感情が湧いてきて、ここで初めて自分がトランクスのことを大切に思っていたことに気づいたのではないでしょうか。
『くっそおーっ!!!!!』というベジータの叫びは、今までの自分の情けなさや、トランクスへの思いなど複雑な気持ちが混ざりあった言葉にできない感情からきているようなものだと思います。
そして自分の無謀な行動から悟飯の腕を使い物にならなくさせたことにより、ベジータは悟飯に謝ってしまいます。
しかしベジータは最後の攻撃をセルに仕掛けるのです。
悟飯はセルとのかめはめ波の撃ち合いをしていましたが、片腕を負傷していたことや、セルのパワーアップによって押されてしまいます。
セルが悟飯にとどめをさそうと最後のひと押しをしようとしたところで、ベジータの攻撃がセルのアタマを直撃します。
しかしセルはノーダメージです。
ベジータの不意打ち攻撃ではセルにダメージを与えられませんが、セルの気をそらすことに成功し、このスキをついて悟飯は最後の力を振り絞ってかめはめ波を撃ちセルを倒すことができました。
闘うことをやめる宣言をするベジータ
無事セルを倒すことに成功した悟飯でしたが、ベジータの中では無力感が残っているだけでした。
そしてベジータは闘いをやめることを宣言してしまうのです。
(引用:ドラゴンボール35巻/125p)
ナメック星から帰ってきたベジータは超サイヤ人になるために猛特訓を開始し、超サイヤ人に変身することができるようになりました。
超サイヤ人になれたことによってベジータは最強になったと思っていたのですが、人造人間に負けてしまいます。
しかしベジータは諦めません。
さらに強くなるために精神と時の部屋に入り、超サイヤ人を超える力を手にしますが、完全体になったセルに完敗してしまい、目標にしていた悟空にも大幅な差をつけられてしまいました。
そしてセルゲームでもセルと悟空の闘いについていくことができず、トランクスを殺された時の行動で悟飯の腕を痛めさせてしまい『お荷物』だと思ってしまったベジータは悟飯に謝ることになってしまいます。
たぶんベジータのプライドはズタズタになってしまっていたのだと思います。
なんとかセルに勝つことができましたが、自分に自信をなくしてしまったベジータは闘う事をやめる宣言をしてしまいました。
いくら努力してトレーニングを繰り返しても、すぐに自分よりも強いやつが現れ、悟空とも埋められないくらいの差がついてしまったベジータはついに限界を悟ってしまったのだと思います。