ドラゴンボールのキャラクター「ピッコロ」。
ピッコロは原作中、ストーリーが進むごとにどんどん性格が変わっていきます。
この記事ではそんなピッコロの性格の変化について考察したいと思います。
- 少しずつ変わり始めていたピッコロ
- クリリンに仲間扱いされて怒るピッコロ
- 神様と融合するピッコロ
- ジンジャータウンでセルと対峙した時のピッコロの反応
- 自分の変化に薄々気づいていたピッコロは神様と融合することで別人へと生まれ変わった
少しずつ変わり始めていたピッコロ
(引用:ドラゴンボール16巻/82p)
ピッコロは悟空を倒してピッコロ大魔王のカタキを討ち、世界征服することを目的として生きてきました。
そして天下一武道会で悟空と激突しますが負けてしまいます。
その後ラディッツが地球に来た際には、本意ではないが悟空と組んでラディッツと戦うことになります。
しかし、ラディッツの戦闘力はピッコロと悟空が組んでも苦戦してしまうような強さでした。
そこで悟空はラディッツを羽交い締めにし、ピッコロの必殺技 魔貫光殺砲によってラディッツ共々貫かれてしまいます。
(引用:ドラゴンボール17巻/165p)
その後、魔貫光殺砲に貫かれて虫の息のラディッツから衝撃的な事を告げられます。
なんとラディッツよりも強いサイヤ人が1年後に地球にやって来るというのです。
ラディッツの告げられた1年後にくるサイヤ人と戦うためにピッコロは悟飯を鍛え始めます。
1年後、ピッコロは地球にやってきた2人のサイヤ人のうちのひとり、ナッパと戦うことになります。
1年間悟飯を鍛えつつ自身もパワーアップしていたピッコロでしたが、ナッパには歯が立たず、戦いの中悟飯をかばって死んでしまいます。
(引用:ドラゴンボール19巻/97p)
悟飯と出会うことでピッコロは少し変わりました。
その後も悟飯たちと触れ合ううちに少しずつ悪の心が薄れていったのです。
しかし、ピッコロ自身はこの自分の変化を認めたくはなかったのかもしれません。
クリリンに仲間扱いされて怒るピッコロ
少し話は飛んで、人造人間編の話です。ドクター・ゲロに起動させられた人造人間17号と18号があまりに強く、ピッコロもベジータもトランクスも歯が立ちません。
しかし、2人の人造人間にやられたピッコロはなにか作戦があるようです。
その様子に気づいたクリリンがピッコロに言います。
(引用:ドラゴンボール30巻/88p)
クリリン「教えろよピッコロ、仲間じゃないか」
これを聞いたピッコロは大激怒。どこかへと飛び去ってしまいました。
この様子を見ていた天津飯もいままでピッコロと協力してきた事ですっかり仲間だと思っていたようです。
(引用:ドラゴンボール30巻/88p)
ピッコロの反応を見て少し不安になる天津飯でしたが、クリリンはピッコロの言ったことを「嘘だ」といってピッコロの飛んでいった先に指を指します。
そう、ピッコロが向かった先は神様のいる神殿だったのです。
神様と融合するピッコロ
人造人間17号と18号に勝つために神殿に向かったピッコロですが、神様はピッコロと融合することを渋っています。
その後、しばらくしてジンジャータウンに人造人間セルが現れます。
セルを発見した神様はピッコロと融合することを決意し、ふたりは合体します。
(引用:ドラゴンボール30巻/165p/166p)
神様と融合したピッコロは今までと雰囲気が変わりました。
ポポにかけられた「さようなら神様、死なないでください」という言葉に対し「本当の名も忘れてしまったナメック星人」と返しています。
(引用:ドラゴンボール30巻/165p/166p)
「じゃあ行ってくる」といってセルのもとに飛んでいくピッコロ、このセリフは以前のピッコロからは出てこないセリフだと思います。
神様と融合して一緒になったことでこの言葉が出てきたのでしょう。
そしてその後、セルと対峙したピッコロからは、神様と融合した事による性格の変化を感じとれるようなセリフがいくつか出てきます。
ジンジャータウンでセルと対峙した時のピッコロの反応
(引用:ドラゴンボール30巻/172p)
ジンジャータウンに着いたピッコロの前に現れたセルは一人のおじさんを手に持っていました。
ジンジャータウンいちの金持ちのおじさんです。
わかりやすく嫌味なゴミ人間が登場しました。
ピッコロに対しても上から目線で助けを求めます。
(引用:ドラゴンボール30巻/172p)
普通だったら「誰がこんなやつ助けるか」となってしまうような人物です。
しかし、ピッコロは「そんなやつでも命は命だ」といってセルに金持ちのおっさんをみのがしてやるように話します。
(引用:ドラゴンボール30巻/173p)
ここでひとつ疑問が出てきます。
はたして神様と融合する前のピッコロだったら、このセリフは出てきたのでしょうか。
多分出てこないと思います。
もし、神様と融合していなかったら、ピッコロはどんな反応をしたのでしょう。
そのままおっさんごとセルを攻撃していたと思います。こんな感じで。
(引用:ドラゴンボール30巻/11p)
結局このおじさんはセルに吸収されて殺されてしまいますが、セルと戦い始めるピッコロはこんなセリフも言います。
ピッコロ「町の住民をすべて消してしまったのは俺には好都合だった」
セル「なんだと、それはどういうことだ」
ピッコロ「おもいっきりやれるからさ!」
ここでも町の住民を気遣うようなセリフをピッコロに言わせています。
これは神様と融合したピッコロが今までとは変わったこと、神様と融合し、人格が混ざった(?)ことによる性格の変化を表すようなセリフだと思います。
神様と融合していないピッコロであれば、町の人を気遣うセリフはもしかしたら出てこなかったかもしれません。
自分の変化に薄々気づいていたピッコロは神様と融合することで別人へと生まれ変わった
(引用:ドラゴンボール16巻/82p)
最初は悟空を殺し世界征服をしようとしていったピッコロでしたが、悟飯と出会い少しずつ心境に変化が現れ始めます。
その後、悟飯や悟空たちと一緒に付き合っていくうちに少しずつ悪の心が薄らいでいきました。
しかしピッコロ自身は自分の心の変化を認めたくなかったのかもしれません。
そしてピッコロは絶望的に強い人造人間に破れたことにより、対抗策として神様と融合することを決意し合体します。
神様と融合したピッコロは今までのもやもやが全部吹き飛んだようなスッキリとした顔つきになっています。
(引用:ドラゴンボール30巻/164p)
おそらく神様と融合したことで薄くなっていた悪の心が更に薄くなり、世界征服や悟空を殺すことなどどうでも良くなってしまったのではないでしょうか。
そこで出てきたピッコロのセリフ「本当の名も忘れてしまったナメック星人」は今までの自分、ピッコロ大魔王と別れを告げるための言葉だったのかもしれません。